アンケート・アートのいままで②
アンケート・アートのスタイルの決定から武満徹作曲賞まで
この頃から文章の形態素解析からメロディを作る方法に変更。アンケートの朗読をやめ、音楽の生成と同期したテキストの表示を行うように決定。インターフェイスはFlashで作成し、音楽はMaxMSPで演奏。
2005.8 「appel第23回画廊企画‘post 戦後?アンデパンダン展’」(東京appel)で「憲法第9条について」を展示。
カフェでアンケートを収集し、アンケート・アート・テレビのDVDを配布。文章からメロディを作成し、テキストを表示しながら音楽を生成するパフォーマンスを初披露。
2006.5「第7回スパイラルインディペンデントクリエーターズフェスティバル」(青山スパイラルホール)で審査員賞・南條史生賞受賞。
タワーレコード風ブースで展示し、アンケート・アートの「憲法第9条について」のDVDを配布。高嶺格さんにDVDコメントを書いてもらう。
2006.7「それでも世界は変えられる?」(渋谷UP LINK FACTORY)
2006.9「新・現代パフォーマンス概論」(名古屋KD JAPON)
2006.7 「C-DEPOT EXHIBITION‘ナチュラル’」(横浜赤レンガ1号館2F)
2006.9「第1回AACサウンドパフォーマンス道場」(愛知芸術文化センター小ホール)入選
アンケート・アートのシステムを活用して、テキストベースの音楽劇を制作しようとしました。リアルタイムで入力されるテキストが音楽に変換されるシステムでした。
2006.11 「日本の今更」(同志社女子大学ギャラリー)
2007.2 「アンケート・アート・個展」(大阪AD&Aギャラリー)「憲法第9条について」
憲法第9条のアンケート・アートのインスタレーションを展示しました。美術思想の吉岡洋さんと美術家の高嶺格さんにリアルタイムで文章を打ち込んでもらいそれがアンケート・アートの音楽と絡むみたいなパフォーマンスもしました。
2007.5「第7回スパイラルインディペンデントクリエーターズフェスティバル」(青山スパイラルホール)「憲法第9条について」
前年のスパイラルインディペンデントクリエーターズフェスティバル7(SICF7)で受賞した南條史生賞の賞品として作品を展示しました。DVD企画販売の担当者が来場し、DVDコンテンツを探している様子でした。彼らからアンケート・アートをDVDコンテンツにできるかという相談を受けました。しかし、当時はプログラムによる生成しかできておらず、アンケート・アートの映像制作は不可能でしたので、話は具体的な進展を見ずに終わりました。
2007.7「C-DEPOT EXHIBITION‘Present’」(青山スパイラルガーデン)
アンケート・アートの展示を行いました。5月にスパイラルインディペンデントクリエーターズフェスティバル(SICF)で展示した作品を再度展示しました
2007.8 BankART NYKでレジデンス
2007.9「水戸デザインフェスオープング」(CAFÉ DINER ROOM)
2007.9「Café Live」(BankART1929)
この企画の趣旨を私が十分に理解していなかったため、集客ができませんでした。
2007.11「取手アートプロジェクト2007」(自宅)
2008.2「Media Explosion!!」(ICC)
アンケート・アートのプレゼンパフォーマンスをしました。
2008.5「武満徹作曲賞本選演奏会」(オペラシティホール)
アンケート・アートのアンサンブル版「広島・長崎の原爆投下についてどう思いますか?」がノミネートされ、演奏されました。審査員は私が大好きな作曲家、スティーブ・ライヒでした。2005年か2006年にIAMASで働いていた時、三輪研究室の前にあった武満徹作曲賞の募集案内を見て、スティーブ・ライヒが審査員であることを知り、会いたい一心で応募しました。結果は第1位となり、彼に会うことができました。アンケート・アートはもともと、スティーブ・ライヒの「The Cave」という作品に大きな影響を受けて作られたものです。「The Cave」はインタビューを行い、回答者の言葉から音程を取ってスピーチメロディとして音楽を作っていました。ライヒにこのようなシステムの曲を作った理由を尋ねられた際、The Caveが発想の源であると答えると、「じゃあ賞金の半分は私のものだな」と冗談を言われました。演奏会にはIAMASの関係者もたくさん来てくれました。